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V2Hと家庭用蓄電池の違いとは?各家庭ごとの選ぶポイントも解説!

クリーンエネルギーの活用、電気代の節約という観点で、注目を集める蓄電池。そして最近では家庭用蓄電池で蓄電をして自宅で活用したり、災害時に備えようというニーズも高まっています。

本記事では電気自動車を蓄電池に変えられるV2Hと家庭用蓄電池についてご紹介します。

家庭用蓄電池とは?

家庭用蓄電池は、電源や太陽光パネルから電気を蓄えておき、必要な時に電気を供給できる二次電池バッテリーです。
電気代が安い夜間帯に家庭用蓄電池に電気をためておき、日中に家庭用蓄電池から電気を供給すると電気代が節約できます。

大容量の蓄電池なら、停電時でも10時間以上使用できる機器もあるので、台風や地震といった災害時の非常用電源としても使用できます。

家庭用蓄電池を導入するには初期費用がかかってしまいますが、国や自治体からの補助金を利用すると自己負担額を大幅に減らせます。また電気自動車や太陽光発電との連携などとも相性がよく、電気代をおさえることができます。

家庭用蓄電池はメーカーからさまざまな製品が販売されています。
サイズや価格、容量など迷ってしまうと思いますが、大規模災害の停電時にどれだけ電気を使いたいかをポイントにおくとよいでしょう。

V2Hとは?

V2Hとは、Vehicle to Homeの略で、「車から家へ」を意味し、電気自動車に搭載されているバッテリーに蓄えた電気を住宅に給電して有効活用するシステムのことです。
電気自動車を家庭用蓄電池に変えるものと考えればよいでしょう。

電気自動車は自宅などのコンセントから電気を充電する(電気を蓄える)ことができますが、住宅に電気を給電することはできません。
V2Hを導入することで電気自動車と住宅をつなぎ、充電、給電ができるようになります。

まずはV2Hに対応している車種について解説していきましょう。

V2Hに対応している車種の紹介

V2Hに対応している電気自動車についておさえておきましょう。
V2H導入にあたってはV2H対応の電気自動車が必要です。しかし、V2Hに対応する電気自動車の車種はそれほど多くありません。

V2Hに対応しているのは下記のような車種があります。

メーカー 車種 種別(EV/PHV/PHEV)
日産 リーフ

EV

リーフe

EV

トヨタ

プリウスPHV(新型)
<2019年5月以降販売>

PHV

RAV4 PHV

PHV

三菱 アウトランダー

PHEV

エクリプスクロス

PHEV

i-MiEV

EV

MINICAB-MiEV VAN

EV

MINICAB-MiEV TRUCK

EV

Honda Honda e

EV

 

このように現在国内ではV2Hに対応する電気自動車の種類は限られています。
輸入車についてもV2Hに対応している車種はほぼないといってよいでしょう。テスラのセダンEVのエントリーモデルとして人気の「モデル3」もV2Hの対応車種ではありません。
電気自動車を蓄電池として利用したい方は、V2Hに対応しているか確かめてから購入するようにしましょう。

購入にあたっては、

  • PHV車の実質的な蓄電容量は限られているので、車種選定の際注意
  • 補助金の有無
  • 満充電で走行できる航続距離
  • バッテリーの保証期間

などもチェックしましょう。

対応車種は限られていますが、世界の電気自動車の新車販売台数に占めるシェアは2030年にはガソリン車を上回る51%だと予想されています。
世界的な問題であるCO2削減に積極的に取り組むドイツやフランスでは、2035年までにガソリン車やディーゼル車の販売が禁止される予定です。

V2H対応の電気自動車が増え、今後選択肢は増えていくと予想されます。

V2H機器と家庭用蓄電池の違いとは?

次にV2H機器と家庭用蓄電池の違いについて簡単に解説していきましょう。

蓄電機能

誤解されがちなのは、V2H機器に蓄電池としての機能があるということですが、V2H機器自体には蓄電機能はありません。

V2Hの役割は、

  • 家から電気自動車へ充電する
  • (逆に)電気自動車に蓄えた電力を住宅で使えるような電力へ変換

することです。

ですからV2H機器自体に蓄電機能があるのではなく、V2H機器と電気自動車を併用することで、移動手段であった電気自動車が蓄電池の役割をはたすようになります。
その変換を担っているのがV2H機器なのです。

容量

V2H対応の電気自動車と家庭用蓄電池の大きな違いは、蓄電できる容量です。
V2H対応の電気自動車を蓄電池として使用する場合、家庭用蓄電池と比べて容量が大きくなるので、停電時に長い時間電気を使うことが可能です。
家庭用蓄電池の平均的な容量は4〜12kWhほどですが、V2H対応の電気自動車の容量は、日産リーフで40kWhと大容量です。

災害時に備えてV2Hを取り入れたいという方は、家庭用蓄電池よりも電気自動車の方がより長い時間電力を使用できるという点を覚えておくと良いでしょう。

費用

V2Hは電気自動車と連携し、電気自動車に蓄電池としての機能を持たせることができます。

電気自動車は単なる移動手段ではなく、蓄電池としても利用できるので、家庭用蓄電池よりもその費用対効果は高いと言えます。

各種補助金

電気自動車の普及推進は環境問題の課題解決を担うと考えられているため、電気自動車やV2H機器、蓄電池を新規購入する際には、国や自治体の補助金を活用して購入することができます。
補助金は国のもの、都道府県などの地方自治体のものと2種類があり、それぞれ条件や補助額などが異なるため、ご自身が対象となるかどうかを確認する必要があります。

令和3年度は電気自動車・燃料電池自動車等の普及拡大のため、「充放電設備・外部給電器」の導入をセットで支援する

経済産業省:「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」
環境省:「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」

という補助金が用意されていましたが、上記補助金の申込は終了しています。(2021年12月現在)

V2Hの補助金(2021年12月現在)

2021年12月20日、令和3年度補正予算が成立し、電気自動車・プラグインハイブリッド自動車向け充電インフラの導入補助事業として、経産省より「電気自動車・プラグインハイブリッド車に充電するための設備の購入費及び工事費の一部」が補助対象となることが公表されています。

■経済産業省の補助金

電気自動車・プラグインハイブリッド車・燃料電池自動車の導入補助事業
補助対象

電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車の購入費の一部
令和3年11月26日以降に新車新規登録

  • 電気自動車(EV車)
  • プラグインハイブリッド車(PHV車)
  • 燃料電池自動車(FCV車)
  • 充電設備
補助対象者 対象車を購入する個人、法人、地方公共団体等
補助上限額
  • 電気自動車(軽自動車を除く):上限60万円
  • 軽電気自動車:上限40万円
  • プラグインハイブリッド車:上限40万円
  • 燃料電池自動車:上限225万円
  • 超小型モビリティ;定額20万円(個人)、定額30万円(サービスユース)

下記、条件A又はBを満たす車両の場合は、補助上限額が異なります。
《条件》
A.車載コンセント(1500W/AC100V)から電力を取り出せる給電機能がある車両
B.外部給電器やV2H 充放電設備を経由して電力を取り出すことができる車両

  • 電気自動車(軽自動車を除く):上限80万円
  • 軽電気自動車:上限50万円
  • プラグインハイブリッド車:上限50万円
  • 燃料電池自動車:上限250万円
  • 超小型モビリティ;定額30万円(個人)、定額40万円(サービスユース)
申請条件
  • 初度登録で、自家用の車両
  • 他の国からの補助金と重複していないこと
  • リースの場合はリース会社が申請する

 

電気自動車・プラグインハイブリッド自動車向け充電インフラの導入補助事業
補助対象

電気自動車・プラグインハイブリッド車に充電するための設備の購入費及び工事費の一部
※個人宅の設置は除く。

補助対象者 対象設備を設置する法人、地方公共団体等
補助対象の期間

充電設備の設置事業計画を申請いただき、審査を経て補助対象額が交付決定された後、機器の購入や工事に着手いただけます。工事完了後、速やかに実績報告をいただき確定手続となります。
交付決定前に着手する事前着手は認められません

商品に対する補助金額
  • 経路充電:一律
  • 目的地充電:定価の1/2
  • 基礎充電:定価の1/2
工事に対する補助金額 一律

 

蓄電池の補助金

蓄電池の補助金は、都道府県・市区町村の各自治体での補助金制度があります。
たとえば東京都では、自家消費プラン(蓄電池導入への補助事業)を推進しており、蓄電池システムを設置した住宅に、その費用の一部を補助しています。

■東京都の自家消費プラン(2021年12月現在)

補助対象者

補助対象機器の所有者
(国・地方公共団体等の公的な団体は除く。)

対象となる機器

蓄電池システム
※住宅の居住用に電気を供給できないポータブル型の蓄電池は助成対象外

対象機器の要件
  • 都内の住宅に新規設置、未使用
  • 太陽光発電システムと同時導入又は既に設置されていること
  • 家庭の太陽光発電等の電力データ、再エネ電力の自家消費に伴う環境価値等が提供可能であること
補助率 機器費の1/2
補助上限

7万円/kWh(42万円/戸)
※蓄電池システムの機器費は蓄電容量1kWh当たり17万円以下であること

他の要件

①交付決定後に契約を締結すること。
②令和4年9月30日までに、東京都環境公社(クール・ネット東京)に登録されている補助対象機器等を設置すること

令和3年度申請期間

令和3年4月1日から令和4年3月31日。
ただし、予算額に達し次第終了。

 

補助金は交付や申請条件や金額が毎年変更されます。
最新情報をチェックし、補助金を利用する際には販売・設置する専門業者に相談するようにしてください。

停電時

日本は自然災害の多い国ですから、災害で発生する停電時に備えて家庭用蓄電池を購入したという方は多いでしょう。
家庭用蓄電池だと停電時に使用する電化製品にもよりますが、1日分ほどの電力しか蓄えられません。

一方、40kWh/62kWhのバッテリーの日産リーフ(ZE1型)であれば、フル充電しておけば一般家庭の約2〜4日分の電源として活用できるので、停電が長期化しても日常に近い生活を過ごせます。
停電時に備えて蓄電池を購入したい方は、大規模災害の停電時にどれだけ電気を使いたいか、どれくらいの期間予備電力があると安心かとういう観点で考えることをおすすめします。

移動

災害時などに備えて家庭用蓄電池を購入したい方の中には、移動式蓄電池の購入を検討している方もいるのではないでしょうか。
移動式蓄電池は、定置式蓄電池よりも低価格で販売されていて、小型で軽量なものが手に入ります。一方、容量はそれほど大きくないので、長期的な停電の際には途中で使えなくなる可能性が高いです。
災害によって避難を余儀なくされた場合、電気自動車であれば移動手段としてはもちろん、家庭や避難所での電源供給として活用できます。

電気自動車なら、フル充電しておくと家庭で使う電力の3日分程度が蓄えられます。
災害に備えて蓄電池を購入したいと考えている方は、移動手段であると同時に走る蓄電池にもなる電気自動車とV2H機器を組み合わせて導入するのをおすすめします。

V2Hと家庭用蓄電池の併用は可能?

太陽光発電や蓄電池を既に設置した後に電気自動車を購入した方が自宅で電気自動車の充電をしたいとV2Hを導入するケースがあります。
既に導入している蓄電池が特定負荷型なら併用可能で、全負荷型なら併用できないケースが多いので、住宅に設置している蓄電池がどのタイプなのか確認してみて下さい。また蓄電池のメーカーも重要です。
家庭用蓄電池とV2H機器の併用で動作が確認されているニチコンの場合、以下のような使い方ができます。

たとえば、以下の組み合わせです。

蓄電池:ニチコン12kwh
V2H機器:ニチコンEVパワーステーション・プレミアムモデル

昼間に家庭用蓄電池とV2H機器を併用する場合、太陽光発電システムで発電した電力は家庭内に優先的に供給されます。続いて、余剰電力が家庭用蓄電池に蓄えられます。
家庭用蓄電池が満充電になり、まだ余剰電力があればV2H機器を経由して電気自動車を充電します。

電気料金の安い夜間帯には、電力を家庭用蓄電池に充電します。
家庭用蓄電池の充電が完了したら、V2H機器を経由して電気自動車を充電すると電気代の節約になります。

日中に電気自動車をよく運転するという方にはトライブリッド蓄電池システムもおすすめです。
トライブリッド蓄電池システムとは、

  • 太陽光発電
  • 蓄電池
  • 電気自動車

をつなぐことができるシステムです。
トライブリッドシステムであれば、

  • 昼間太陽光発電で作った電気を蓄電池に蓄えて家庭内で使用
  • 昼間発電した電気を電気自動車に電力を移動する
  • 電気自動車にためた電気を停電時などに使用する

ことが可能となり、電力自給自足の実現に近づきます。

V2Hと家庭用蓄電池どちらを選べば良い?

最後にV2Hと家庭用蓄電池を導入した場合のそれぞれのメリットについて紹介します。

V2H機器の方がメリットが大きい場合

電気自動車に搭載されているバッテリーは家庭用蓄電池と比べて容量が大きいことが挙げられます。
蓄電容量が多いとより多くの電力を蓄えておけるので、停電時など家庭での数日分の電力を供給することも可能です。

また、V2Hを使って電気自動車に電気を蓄えた場合、一般的な家庭用200Vコンセントで充電する場合と比べて、最大2倍のスピードで充電できるのもメリットでしょう。

蓄電池の方がメリットが大きい場合

V2Hは蓄電容量の大きさが魅力だとご紹介しました。
蓄電池も大容量であればコストは上がります。しかし蓄電池は製品によって、使用できる電力量などは変わりますが、ライフスタイルに合った製品を選定することが可能です。

電気自動車を蓄電池として活用するV2Hは、運転中は蓄電池として使用することができません。電気自動車を普段から運転することが多いという方は、電気自動車に電力を蓄えにくく、電気代の削減につながりづらいため、蓄電池のほうがメリットが大きくなることがあります。

まとめ

電気自動車に蓄電機能を持たせることができるV2Hと蓄電池の違いについてご説明しました。
電気代の節約、災害時の非常用電源として蓄電池の購入を検討するときには、蓄電池だけでなく電気自動車+V2H機器も選択肢の一つになります。

電気自動車+V2H機器

  • 電気自動車は蓄電池としてだけでなく移動手段としても使える
  • 電気自動車は容量が大きいため、災害時で停電した場合、長い時間電気を使える

家庭用蓄電池

  • 蓄電池は電気自動車を蓄電池として活用できるV2H機器と異なり、常に電気を貯めることができる
  • 容量は電気自動車+V2H機器よりも小さくなりますが、蓄電池はライフスタイルに合った製品を選定することが可能

このように蓄電池、電気自動車+V2H機器のどちらでも電気を貯めることができ、節電効果や停電時にそなえることが可能です。
より効果的な蓄電、エコな暮らしを考えるのであれば、ソーラーカーポートを導入して、

  • ソーラーカーポートと蓄電池
  • ソーラーカーポートとV2H

を検討してみてはいかがでしょうか。

ソーラーカーポートとはカーポートの屋根部分にソーラー(太陽光)パネルを設置した車庫のことです。ソーラーカーポートを設置すると、駐車スペースで発電や売電が可能になり、電気代の節約になります。

また、自動車は紫外線が当たることで表面が劣化してしまうので、日よけとしても活用できるのはもちろん、デットスペースの有効活用にもなります。

蓄電池、電気自動車+V2H機器、ソーラーカーポートとの併用、それぞれの特徴をおさえて、ライフスタイルに合った節電を考えてみましょう。

ソーラーカーポートの導入のメリット ソーラーカーポートの商品を確認する

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